ペトロポリス便り
ボランティア活動報告 No.6
2004年 5月、 ペトロポリス 安見 清、 道子

カスカチーニャ分校の2004年度のCurso Supletivo (成人向け中学、高校課程教育)を2月第一週より始めた。昨年の登録者の勉学継続状況を見極めた上で、第二週の2月10日に入学希望者の受け付けをした。更に3月11日、4月27日にも入学受付をした。これで2003年3月の開校から、今年の4月末日までの入学者数は492名になった。

今年の中学課程の入学希望者に、15〜6歳の子が目立った。中学課程の入学資格は15歳以上となっているが、若い子は、ここのような、自習を中心とした講座を続けるのはむずかしく、脱落する者が多いので、一斉授業をする学校に行くよう説得している。若くても、働いているため普通の学校に行けないという者は受けざるを得ないが、勉強嫌いで普通の学校から脱落したような者には、独習は無理なので、受け入れないようにしている。我々のこの講座は、自覚して勉強をする人のみを対象にしているので、生徒の取り扱いが簡単で、大勢の受講者を受け入れられるのが特徴となっており、特殊な指導を必要とする不登校児や、自習が出来ない大人の救済処置はできない。このようなコースの必要性は痛感しているが、現状では、そこまで手を広げる余裕はない。

我々の分校に派遣されている先生達は、市立学校の勤務時間の不足分をここで補充している。ところが先生達が、彼らの学校の勤務時間を削って、ここの分校の勤務時間を増やしたいと言い出した。ここは先生にとって非常に楽な職場のようだ。教室での喧燥もないし、生徒を大声で怒鳴る必要もない、父兄から文句を言われることもない。本年の各先生の勤務時間増加について、市教育局に交渉をしたが、結局、市役所は先生達に甘い汁を認めず、完全に昨年と同じ勤務時間となった。ただ、昨年まで不足していた、高校課程の英語と化学の先生を派遣してくれたので、これで先生の数は10名となり、全教科の先生が揃った。

就職難で高校課程の需要が急増、更に高校課程終了後、専門分野の資格取得コースに進みたいとか、大学に進学したいと言う者が急増している。労働市場が、より高学歴を要求するようになり、ブラジルは大きく変わってきている。そのため、従来から本校で開講されている専門コースを、カスカチーニャ分校でも開いてほしいという要望が、生徒や町内会から出されて、目下、その可能性を検討中である。

今年になって本校から、夫々の生徒が全過程を修了するまで、各人の書類を、我々の分校で保管するようにと言われた。在学証明書等各種証明書は、我々の申請で発行されることになった。これは、我々の管理方法が、全面的に信用されたためであろう。書類取り扱いのちょっとしたミスが生徒の将来に影響しかねない。第二の人生の、趣味の範囲を超えて、責任が重くなってきたことを自覚させられている。書類上の問題として、例えば、離婚したのに、書類上はまだ婚姻状態で、旧姓に戻っていないのに、本人は旧姓を名乗っているとか、本人申請と書類上とで、ちょっとした文字の違いがある、などは、コンピュータ上では別人扱いされてしまう。必要書類を持っていないとか、再発行費用がなくて、書類を紛失したままでいるなどはざらで、必要書類を全部提出させて、きちんとチェックし、管理するのも、結構大変な仕事になっている。

書類や生徒管理データはますます重要になり、毎回フロッピーディスクにバックアップを記録していたが、容量オーバーになってしまったので、使用中の古いコンピュータに、CD−RWドライブを増設して、CDに記録するようにした。このドライブ購入費用は、皆さんからの貴重な寄付金を当てさせていただいた。

4月末で2004年度が3ヶ月過ぎたが、この間に、高校課程修了者が5名、中学課程修了者が3名出た。中学課程修了者の大半が引き続き高校課程に進んだし、高校課程修了者の何人かは大学に進むのだと、7月の入試にむけ勉強している。我々の活動についてペトロポリスの新聞 Diario de Petropolis の、4月25日の日曜日版に記事がでた。(ポルトガル語の記事全文をこのホームページの成人向け中学、高校課程教育 の項に掲載した) 早速反応があって、町の中心から30〜40Kmはなれた Secretario、 Pedro do Rio 地区に分校を開けられないかと言う相談だった。私達のような取り纏め者が出てきて、あちこちに分校が開かれることが我々の望みであり、早速本校への働きかけをはじめた。更に、専門コースの先生不足を知って、自分の専門分野を生かして、ボランティアで先生の補助をしたいという定年退職者も現れた。

以上
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