ペトロポリス便り
ボランティア活動報告 No.3

2003年 3月、 ペトロポリス 安見 清、 道子



カーニバルが終わって涼しくなり、コスモスが咲いています。二個所の分校が始まって、それぞれに、市と州の教育局との調整があり、大変忙しくなりました。

活動 1 − CURSO SUPLETIVO カスカチーニャ分校(中学校課程と高校課程、火曜日と木曜日の週2回開校)。2月末の二日間入学受付をした。予想以上の応募者があり、120名(中学課程は2/3、の約80名、高校課程は1/3の約40名であった)で打ち切った。市教育局から、教科書10,000冊強と7名の先生(数学、地理、科学、歴史、哲学)の提供を受けて、3月から指導を開始した。毎回約50名の生徒が出席して、先生の指導を受けたり、テストを受けたりし始めた。経験から、最初は国語から始めたかったが先生がいないため、市教育局に国語の先生派遣を要求中。入学希望者がまだまだ多数いること、生徒の受け入れ、指導の見通しが立ってきたことで、更に次回4月1日に、追加入学受付をする予定にしている。収容能力から考えて、次回は50名で打ち切る予定。

活動 2 − CURSO SUPLETIVO カランゴラ分校(中学校課程、毎水曜日開校)
昨年8月に開校して、現在までに登録した生徒数は、105名。常時20名程度の出席。州教育局からの派遣教師2名で指導している。科目別 国語修了者が5名になった。その他の科目にもぼつぼつ修了者が出始めた。

入学者の傾向
就職難を反映して入学希望者が驚くほど多い。本人達は職探しのために卒業資格が必要なのだが、やりとおすことは大変難しい。中学校課程は、国語、数学、歴史、理科、地理の5教科で教科書が44冊ある。高校課程は10教科で64冊の教科書がある。自宅学習をして、教科書1冊終わる毎に試験を受け、合格するとつぎの教科書に進む方式で、生徒には大変難しく、半数以上が脱落してしまうのが実態である。

長期欠席している生徒に電話をして、途中でやめずに、最後まで頑張るようにと励ましているが、修了までこぎつけるのは難しい。教科書は数が限られているので、生徒に貸与しているため、どうしても続けられないなら教科書を返してほしいと頼んでいるが、返却に来てくれる者は少ない。本人達は、勉強をしなければならないとわかっているので、教科書を放したがらない、ということもあるようだ。

入学者の傾向を見ると、およそ三つのクラスに分けられる。
1.40から50才代の男女。中学課程が義務教育でなかった時代の人達で、余裕が出てきたので勉強したいと入学。人生経験が豊富なため、国語だけは結構進むものの、他の教科は、頭が硬くなっていてなかなか進まず、苦労している者が多い。
2.20才代の女性、13、4才で子供ができ学業を止めた人達で、現在2、3人の子持ち。子供の手が離れて、時間ができてきたところで亭主に逃げられ、子供を抱えて自活せねばならない、または、亭主はいるが失業中、自分が働かねばならないが卒業資格がない。彼女達は真剣だし、結構頭が良い人が多く、一番進級している。
3. 20才前後の男性、15才で働くために学業を中断したが、最低給料以下の下働きばかりいつまでもしていられない、良い仕事に就こうとすると、卒業資格を要求されるので資格がほしい。しかし彼らは仕事にありつけるとすぐに勉強を止めてしまうし、しばらくして首になったと戻ってくる者が多い。けっこう頭の良いのが居るがどうも長続きがしない。来たり来なかったりが多い。

入学者の大多数が現在失業中というのには驚かされている。教科書の練習問題の答えを、自分のノートに書いてきて、先生に見てもらい、試験を受ける許可を取るようにしているので、ノートを持ってこいとしつこく言っているが、紙切れに書いたりしている。失業中でノート、ボールペンが買えないためと分かった。無料講座の為、おんぶにだっこと決め付けている向きもあるようだが、金が無くて買えないのはかわいそうだ。日本の賛同者からの貴重な寄付金をこのような生徒のノート、ボールペンの購入費にまわしていこうと思っている。


以上
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